涼香少し前にYouTubeで残クレアルファードってAIの動画が流行ってましたが残クレって結局何なんでしょうか?



これで車を買うとお得なんですか?



残クレは残価設定クレジットの略で残価を除いた金額を返済する方式のローンです。



仕組み自体は昔からあるようですが、コロナ禍の半導体不足による新車の納期遅延、中古車価格の高騰等により、利用が一気に高まったように思えます。



今回は、残クレの仕組みと落とし穴について解説していきます。
- 残クレの仕組み
- 残クレの落とし穴
- 残クレが向く人
残クレとは
残クレ(残価設定ローン、残価設定クレジット)は、車両価格を分割して返済する一般的なカーローンとは異なり、将来の下取り額(残価)を設定し、車両価格から残価を差し引いた額を返済するローンのことです。
そのため、一般的なカーローンと比較すると、月々の返済額を抑えることができます。
カーローンの契約期間は最短6か月から10年程度まで様々ですが、残クレはおおよそ3~5年のケースが多数です。
なお契約満了時は、カーローンでは自分の所有物になる一方で、残クレでは①車を返却する②残価を支払って買い取る③乗り換えるの3つの選択肢があります。
| 残クレ | カーローン | |
|---|---|---|
| 返済額 | 少ない | 多い |
| 契約期間 | 3~5年程度 | 6か月~10年程度 |
| 契約満了時 | ①返却 ②買取 ③乗換 | 自己所有 |



なんかだお得な気がするような?
残クレの落とし穴
ここまでの説明だけ見ると少ない月々の返済額で、次々と新車に乗れてお得な感じがしますよね。
高級車のアルファードに残クレで乗るというのも納得できそうです。
しかし、残クレというと「やばい」という言葉をあちこちで見かけます。
残クレの何がそんなにやばいのでしょうか?
ここからは残クレの落とし穴を解説していきます。
金利が高い
一般的なカーローンと比較して、残クレの方が金利が高めの傾向があります。
銀行系のカーローンではおおよそ1~4%に対し、残クレは4~6%程度が目安です。
また、金利は残価を含めた金額に対して乗りますので、その分返済額が増となります。
200万円の車の残価が100万円の場合
金利は残価を差し引いた100万円ではなく、200万円に対して金利が掛かる
残価を払わないと所有できない
残クレは契約期間中、販売店にお金を払って車を借りているだけです。
名義はあくまで販売店であなたは所有者ではありません。
もしその車が気に入って、手放したくないということであれば、残価を支払わなければ自己所有することができません。
最終的に残価を払った場合、ただ高い金利のローンを組んで購入したのと同じことになります。
走行距離制限
残クレには、走行距離制限を掛けられます。
これは、契約満了時に車両の残価を保持するための措置です。
返却時、走行距離が10,000kmの車と100,000kmの車の価値が同じはずないですよね。
そのため、残価を設定するにあたり、あらかじめ基準が定められており、それを超過するごとに追加料金が発生するようになっています。
会社によって基準は異なりますが、おおよその目安は月1,000km程度で、1km超過するごとに5円程度の追加料金が発生します。
なお、この走行距離制限は毎月算出するものではなく、契約満了時に算出します。
そのため、1,000km以上走行してしまった月があったとしても、走行距離が少ない月があれば問題ありません。
月1,000km制限で5年(60か月)契約した場合
\(1,000㎞ \times 60か月=60,000㎞\)
カスタマイズ不可
これは一部の車好き以外には関係ないかもしれませんが、残クレで返却された車両は中古車市場に売りに出されます。
改造車というのはオーナーにとっては思い入れがあるものでしょうが、一般的なユーザーにとってはマイナスでしかありません。
そのため、カスタマイズされた車というのは査定額が一般的にマイナスになりがちです。
こういった理由から、残クレにおいては原状回復が必要なカスタマイズは許可されていません。
(そもそも、残クレの車は自己所有ではなく借り物なので勝手に弄ることができません。)
もし、カスタマイズした場合は、原状回復費用を請求される可能性があります。
ペット・タバコ
残クレで購入した車にペットを載せたり、タバコを吸うこと自体は問題ありません。
ただし、タバコを吸えば車内にはにおいが染みつき、ヤニの黄ばみがシートに付着し、火が落ちて焦げ跡が残る可能性があります。
ペットを載せてた場合も車内に臭いがついたり、爪による傷、抜けた毛等で汚損する可能性もあります。
返却時、車両がこの様な状態ですと、当然下取り価格が下がりますし、クリーニング等が必要になるかもしれません。
残価はあくまで綺麗に使用した場合を想定していますので、ペットやタバコが原因で生じたこの分の差額を清算しなければならない可能性があります。
車の修理
事故等による損傷や修理が生じた場合も下取り価格に当然影響がでます。
いくら自分が気を付けていたとしても、安心はできません。
例えばもらい事故で、全額相手の保険金で修理をできたとしても、車自体に事故歴が残ってしまえば、車両の価値は下がります。
また、全損で廃車になってしまったとしてもローンの支払いや残価の清算は必要です。
車の運転には常にリスクが付きまといますし、リスクを0にすることはできません。
予期せぬ出来事で車の価値を下げてしまうことは防ぎようがないことなのです。
契約期間中の買い替え
契約期間中に車の買い替えをすることは可能ですが、ひと手間掛かります。
契約期間中の所有者は自分ではないので、まずローンを完済し、所有者を自分自身に変更しなければなりません。
清算方法は現金一括か、買取額を残債の返済にあてることになります。
買取額>残債額の場合は自分の利益になりますが、逆に買取額<残債額となってしまった場合は追加費用が必要になります。



制限がものすごく多いです……。
最低限の利用かつ経年劣化のみ
ここまで見てみると、契約満了時に残価の価値を保持する条件は結構シビアであることがわかります。
最低限の使用かつ、経年劣化しか許されないことになります。
意識して使用しなければこの条件をクリアするのは案外難しいのではないでしょうか。



うっかり擦っちゃうこととか絶対にありそうです。
残クレが向く人
- 車の使用頻度が少ない人(事故・修理リスク小)
- 走行距離が少ない人
- タバコを吸わない人
- ペットを飼っていない人
- カスタマイズしない人
- 3~5年で必ず乗り換えられる人
- 月々の負担を減らしたい人



あまり乗らないで綺麗に使える人には良いかもしれないですね。
(おまけ)残クレアルファードとは
残クレアルファードという言葉が流行りだした発端はこちらの動画かと思います。
ご存じではない方はどうぞ。



動画の最後の方で先ほど説明した清算金のことが触れられてますね。
仕組みを理解して利用しよう
今回は残クレについて解説してきました。
残クレ自体は悪い仕組みだとは思いませんが、安い月々の返済額が高級車の乗れるという目先の利益に捕らわれて後々こんなはずじゃなかったと後悔する人は後を絶ちません。
だからこそ残クレアルファードと揶揄されているのではないでしょうか。
仕組みを理解したうえで自分に向いているのか、向いていないのかを判断したうえで活用するのが大切です。
カーローンが良いのか、残クレが良いのかは人それぞれ異なります。
自分で判断がつかない場合はご相談に乗ることも可能ですのでお問い合わせよりご連絡ください。



運転が上手にできるまではやめておこうかな……。



ちなみに私は現金一括派です。



好きな車は長く乗りたいし、好きにカスタマイズしたいので……。







