フリーランスだと月6万ちょっと!?自分の年金額把握していますか?

涼香

2019年に老後2,000万円問題が話題になりましたが、フリーランスのクリエイターってそもそもどれくらいの年金がもらえるんでしょうか…?

兎月

老後資金を考えるうえで、まず自分の年金額を把握することが大切です。

兎月

今回は、フリーランスのクリエイターはどのくらいの年金がもらえるのか見ていきましょう。

目次

フリーランスのクリエイターが加入する年金

日本の公的年金を大きくわけると、すべての国民が加入する「国民年金」と、会社員等が加入する「厚生年金」があります。
「国民年金」は、すべての国民が加入するベースとなる年金であることから、「1階部分」と言われます。
それに対し、「厚生年金」は、「1階部分」である国民年金に上乗せされる年金であるため、「2階部分」と言われます。
会社に所属せず、フリーランスとして活動するクリエイターは、厚生年金に加入できないため、1階部分の国民年金の保険料を納付し、将来年金(老齢基礎年金)として受け取ることになります。

フリーランスのクリエイターの年金受給額

国民年金(老齢基礎年金)の受給額は最大で年777,800円(2022年度)です。
これを月換算すると、64,816円になります。
思っている以上に少なくて驚かれる方もいるのではないでしょうか。
なお、この額は保険料を満額納付した場合にもらえる額のため、保険料納付期間中に未納や免除の期間がある場合、実際にもらえる額はもっと少なくなります。

年金受給見込額の確認方法

国民年金に加入して、ずっと保険料を納付している人は満額受給できるので、改めて考えるまでもないですが、未納期間がある場合、いくらもらえるか調べるにはどうしたら良いのでしょうか。

一番確実なのは、日本年金機構が提供する「ねんきんネット」による年金見込額試算を利用することです。
ただし、ねんきんネットを利用するには、「マイナポータルからの登録」か「ねんきんネットのユーザID取得」が必要です。
登録しておくに越したことはありませんが、「ちょっといくらもらえるのか調べてみるか!」というには若干手続きが面倒かもしれません。

他には、誕生月に送られてくる「ねんきん定期便」というものがあります。
実はこのねんきん定期便、50歳以上の人向けと、50歳未満の人向けがあります。
50歳以上の人向けはこれに「見込額」が書かれているのでそこを見ればOKです。
しかし、50歳未満の人向けは「これまでの加入実績に応じた年金額」という欄がありますが、これはあくまで今まで払った保険料でいくら年金がもらえるのかを示した額でしかないので、見込額ではありません。

50歳未満で、「ねんきんネットを使うのは面倒だけど、大体どのくらいもらえるのか知りたい」という場合は、自分で計算してしまうのが一番簡単かもしれません。
年金の計算というとなんだか難しそうですが、老齢基礎年金の計算方法はとてもシンプルです。

$$もらえる年額=その年の老齢基礎年金満額×\frac{保険料納付済月数}{480月}$$
※免除がある方は、計算式がもう少し複雑になります。
 今回は簡単に大雑把な年金額を計算するという趣旨から説明は省略します。


数式中の480月というのは、20歳から60歳までの月数になります。(12月×40年=480月)
つまり、納付期間中、どれだけの割合で保険料を支払ったかによって計算されます。
それでは、上記の式を参考に、例を見てみましょう。

大学2年4月に20歳になり、その後大学4年3月に卒業し、就職するまで年金が未納だった場合
※その後、60歳まで保険料を支払い続けるものとする。

この人は、大学2年から就職までの36月(=12月×3年)、保険料を払っていません。
しかしその後、60歳まで保険料を納付し続けるとしていますので、この人は20~60歳の480月中、保険料を444月(480-36月)支払うことになります。
つまり、2022年の年金ベースで考えると、この人がもらえる年金は下記のとおりになります。


$$777,800円×\frac{480月-36月}{480月}=719,465円$$

ね、簡単でしょう?(byボブ)
この計算方法が分かっていれば、未納期間が正確にわからなくても、「〇~〇歳の頃は払ってなかった気がする…」という記憶があれば大体のもらえる金額の目安は掴めるかと思います。

資産形成の必要性

これまで、将来年金がいくらもらえるのか見てきましたが、年金だけで老後生活していくのが不可能なのは考えるまでもなく明らかです。
さらに今後、超少子高齢社会に突入していきます。
諸説ありますが、年金制度にも何かしらの影響がある可能性は十分あります。
そのため、フリーランスのクリエイターを続けるならば、国民年金だけを当てにするのではなく、早い段階から資産形成し、老後資金を確保していく必要があります。
資産形成の具体的な方法については、別の記事で紹介していきますが、現在は様々な金融商品や制度があり、あなた自身にあった方法を選択していく必要があります。
末永く安心してクリエイター生活を続けていくためにも、”資産づくり”も始めていきましょう。

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