守りながら攻めろ!コア・サテライト戦略とは?

涼香

出来るだけ安定した運用がしたいけど少しだけ冒険もしてみたい…。

涼香

こういう時に何かいい方法はないでしょうか?

兎月

投資に慣れてくるともう少し攻めてみたいと思う人もいるのではないでしょうか。

兎月

そういう人には私もやっているコア・サテライト戦略をお勧めします。

兎月

(コア・サテライト戦略って響きかっこ良くて好き)

この記事でわかること
  • コア・サテライト戦略の概要
  • コアとサテライトの投資先
  • コア・サテライト戦略のリスク
目次

コア・サテライト戦略とは

コア・サテライト戦略とは、資産を守りのコア(中核)と攻めのサテライト(衛星)に分けて運用する投資戦略です。
コアの周りをサテライトが周っているイメージで説明されることが多いです。

コアとサテライトのイメージ



守りの運用資産であるコアはリスクを抑えて、長期的に安定したリターンを、攻めの運用資産であるサテライトはリスクを取り、ハイリターンを狙って行きます。
一般的には、コアとサテライトの比率は下記の割合をベースに考えられることが多いです。

コア:サテライト=80:20

もちろん本人のリスク許容度により、70:30にしたり、90:10にする様なこともありますが、基本的にはコアの割合が大半を占める様に設定し、リスクを取りすぎない様にします。

涼香

守りながら攻める戦略なんですね!

投資先の選択

それではコア・サテライトそれぞれどの様な資産に投資すれば良いのでしょうか。
どこからコアでどこからサテライトという線引きはその人のリスク許容度やライフステージ等によって異なるので、なかなか難しいのですが、私は下記の線引きでコア・サテライト運用しています。

コア

まず、守りの資産であるコアの投資先を考えていきます。

基本的にはインデックスに連動した投資信託を積み立てていく運用がお勧めです。
資産形成層であれば、オルカン等の全世界株インデックスファンドが選択肢に挙がってきます。
あとはリスク許容度やライフステージに応じ、全世界債券インデックスファンドや投資適格格付けの個別債券を組み込むのも良いでしょう。

コアは人による差異があまり生じないので面白味がないかもしれませんが、それで良いのです。
独自性は次で説明するサテライトでつければいいので、コアは無難な運用に努めましょう。

  • 株式インデックスファンド
  • 債券インデックスファンド
  • 個別債券(投資適格格付け)

サテライト

次に攻めの資産であるサテライトの投資先を考えていきます。
サテライトはコアと異なり、選択肢が多く、自分の色が出やすいところです。
自分なりの拘りを持って選んでみましょう。

比較的始めやすいものであれば、株式アクティブファンドや個別株ではないでしょうか。
特定の国や産業、中小企業を中心とした投資信託や、将来性があると思う企業の株等、これだけでも千差万別です。

また、一般的にリスクもリターンも低いと言われる債券でも、サテライトになり得ます。
債券でもアクティブ運用をする投資信託はありますし、新興国のような格付けが低い債券はリスクもリターンも大きいです。

他にも不動産収入等を配当の源泉とするREAT(不動産投資信託)や流動性が少し低いが、ミドルリスクミドルリターンを狙えるクラウドファンディング、流動性がほとんどないハイリスクハイリターンな未公開株、下落時もリターンを取りに行くヘッジファンド等の選択肢もあります。

慣れないうちは売買したい時にすぐに取引できる(=流動性が高い)個別株やアクティブファンド、REAT等から始めてみましょう。
万が一の際、比較的傷が浅いうちに撤退できます。
慣れてきたら流動性が低いものも含めて、色々と挑戦してみて、自分に合うものを探すのが良いでしょう。

  • 個別株
  • 株式アクティブファンド
  • 個別債権(投機的格付け)
  • 債券アクティブファンド
  • REAT
  • クラウドファンディング
  • 未公開株
  • ヘッジファンド
涼香

サテライトは色々な種類があって悩んでしまいます

コア・サテライト戦略におけるリスクの考え方

こういっては元も子もないですが、人並みに資産形成をしたいだけならば、正直わざわざコア・サテライト戦略など取らずに、コアだけの運用でも問題ないと思います。
ただ、「それだけでは物足りない」、「もっとリターンがほしい」、「投資している実感が欲しい」という欲張りさんのための方法がコア・サテライト戦略です。
+αを求めるのであれば、それ相応のリスクがあることを理解しなければなりません。

先ほど、コアとサテライトの割合は80:20をベースに考える様に説明しましたが、サテライトに投資したお金はそれこそ0円になっても構わないという気持ちで行う必要があります。
流石にアクティブファンド程度ならば0円になることはないと思いますが、株や債券などは、選択を誤ると本当に紙屑(電子なので実際は紙ではありませんが…)になることもありえます。

仮に1,000万の資金をコアに800万円、サテライトに200万投資していたところ、サテライトの200万が溶けてしまった時に精神的に耐えられるでしょうか。
耐えられないならばコアの比率をもっと上げるか、サテライト運用をやめるという選択も必要です。
逆に200万溶けた程度気にならないのであれば、サテライトの比率を上げることも可能です。

なお、この溶けた200万を取り戻そうとした場合、例えばコアの800万を利回り5%で運用できたとしても、5年間の月日を掛けてやっと1,021万に戻ります。
しかし、コアのみで1,000万で同じように利回り5%で5年間運用できていれば、1,276万になっています。
この様に、コア・サテライト戦略をしたせいで本来取れていたリターンを逃すという可能性もあります。
こういったリスクがあることも理解しておきましょう。

なお、私もそこまで被害は大きくありませんが、ロシアのウクライナ侵攻による影響で、延滞・資金拘束されているファンドを保有しています。
もちろんリスクを取っている以上、こうなる可能性は想定はありましたし、最終的にほとんど戻ってこなかったとしても、許容できる範囲で投資しています。

涼香

まずは無理しない程度に始めるのがよさそうかな?

リスクを理解して挑戦しよう

今回は、コア・サテライト戦略について解説してきました。

新NISAが始まり、オルカン一本(コア)でOKとする情報が多く出回っています。
何も考えず、出来るだけ楽に資産を増やしたいというスタンスであれば、オルカンのみの運用というのは非常にベターな選択だと思います。
しかし、自分なりに勉強して、研究し、楽しみながらリターンを狙って行きたいという人にはいまいち物足りません。

コアとなる資産は守りながら安定的に運用しつつ、サテライトで積極的に運用していくコア・サテライト戦略はまさにそういう人向けのバランスの取れた投資戦略です。
万人にお勧めできる戦略だとは思いませんが、読み通りにハマった時の興奮とリターンは普通に運用しているだけでは得難いものです。

一歩踏み出し、自分なりの投資に挑戦してみたいという方はリスクを理解したうえで、コア・サテライト戦略を試してみてはいかがでしょうか。

涼香

コツコツ積立もしつつ、自分なりに色々研究してやってみます!

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