クリエイターは比較的、仕事場所の自由度が普通の会社員よりも高いですよね。
自由だからこそ、どこに住むか選択肢が多くて悩んでしまいます…。
住む場所を選ぶ際のポイントとかあるのでしょうか?
創作活動をしていく中で、環境って大切ですよね。
どこに住むのが良いのかは人によって様々ですが、いざ決めようと思っても、何を基準に考えればいいのか悩んでしまいますよね。
そこで今回は、クリエイターの活動拠点選びのポイントを考えていきます。
- 住居費の目安
- クリエイターの活動拠点選びのポイント
- 事務所をわける必要性
住居費の目安
住む場所を探すにあたって、まずは予算を決めましょう。
いくら理想を掲げても、ない袖は振れません。
無理のない範囲で設定してください。
では、どの程度に設定すれば良いのでしょうか。
昔からよく言われるのが、手取り収入の1/3という割合です。
しかし、個人的には1/4ぐらいが今の時代にマッチしているのではないかと思っています。
近年は物価高騰の影響で、あらゆるものが高くなっています。
そのため、残りの2/3で生活費を賄うことが、昔よりも厳しくなってきています。
住居費は一度設定すると、引越しや、家賃交渉、ローンの借り換え等しない限り、基本的には変わることのない固定費です。
適切な住居費を設定することで、日々意識せずとも節約できますので、家計にゆとりが生まれます。
逆に、ここで設定を見誤ると、家計がかなり苦しくなりますので、慎重に考えましょう。
家賃が高いからと言ってすぐ引っ越すわけにもいきませんからね。
出社orリモートワーク
リモートワークの可否によって、住む場所の自由度は大きく変わってきます。
会社に雇用されているクリエイターで、リモートワークが認められておらず、出社義務があるのであれば、選択肢はほとんどありません。
毎日、満員電車に長時間揺られて通勤するのは非常に疲れますし、通勤時間はお金を生みませんので、何もしなければ時間の無駄でしかありません。
職場に近いのが理想ですが、距離があるならば、始発で座ってこれるなど、出来るだけ負担が少なく、職場にアクセスできる場所に住むのが望ましいでしょう。
しかし、職種にもよるかもしれませんが、クリエイター業界は、比較的リモートワークが認められやすい傾向がある印象ですので、会社員でもリモートワークがまったくできないという方は少数なのではないでしょうか。
週に数回は出勤が必要だとしても、毎日通わなければならない人と比べれば、多少は自由度があります。
一方で、フリーランスの場合であれば、出勤義務はありません。
縛られるものがありませんので、会社員比べ、自由度が格段に上がります。
自分の仕事はリモートワークがどのくらいできるのか、仕事のためにどの程度の移動時間や労力を許容できるか、明確にしておきましょう。
リモートワークができると、日々の移動についてあまり考えなくてよくなるので楽ですね。
戸建てorマンション
この後の項目にも関係してきますが、戸建てとマンションのどちらに住みたいのかによって、住む地域に少なからず影響があります。
少し古いですが、SUUMOで掲載された戸建てとマンションの物件数の調査をまとめた記事がありました。
参考記事|SUUMO 「都心VS郊外 物件はどっちが多い?」
イメージどおりですが、郊外に行くほど、戸建ての物件数が増えていく傾向があるようです。
それでは、戸建てとマンション(アパート含む)、どちらが良いのか答えはあるのでしょうか。
正直、戸建てかマンションかについては、個人の趣味で選んで良いと思います。
タワマンの高層階から見える夜景を重視する人もいれば、犬と外で遊べる広い庭のある戸建てが良い人もいます。
ストレスを溜めずに創作活動を行うためにも、自分の好きな方を選んでください。
ただし、あえてクリエイターの観点で言うならば、Vtuberや声優、音楽クリエイター等、音を出したり、収録が必要なクリエイターの場合、本格的に活動するならな、防音室が必要となります。
自宅で収録するならば、建物自体に防音室を備えるか、防音室を搬入しなければなりません。
マンションの場合、はじめから防音室が備え付けられているならば問題がありませんが、管理規約で制限がある場合、環境を整えられない場合もあります。
したがって、後付けになるならば、戸建ての方が融通は利きやすいと言えるでしょう。
防音室については下記の記事で解説していますので、ご興味のある方はご覧ください。
マンションに住んでいて音を出す場合、音漏れしていないか気を付けないとですね。
都市部or郊外or地方
※都市部や郊外、地方という用語に明確な定義はありませんが、この記事では便宜上、都市部へのアクセスが1時間圏内を郊外、それ以外を地方とすることにします。
ここまで、予算、リモートワークの可否、建物種別を見てきましたが、ここまで決めておくと、ある程度どのエリアに住むか絞られてきます。
クライアントのオフィスは東京等の都市部に多いでしょうし、コミケに参加するならば東京ビックサイトまで行かなければなりません。
対面での打ち合わせが多かったり、イベントへの参加が多いのであれば、都市部もしくは郊外に住む方が、日々の負担は少ないでしょう。
しかし、当然ですが、都市部に近づけば近づく程、家賃は高くなり、建物面積は狭くなります。
戸建ての選択肢も少なくなっていきます。
仕事がフルリモートで完結してしまい、都市部に行く用事がほとんどないのであれば、思い切って建物面積が広く、住居費が安い、地方に住むのも選択肢です。
通勤をしなければならない一般的な会社員と比べると、クリエイターの場合、この選択肢も比較的取りやすいでしょう。
自治体によっては、移住により助成金が出るところもあります。
一例としては、茨城県日立市のひたちテレワーク移住促進助成事業があります。
この制度は、県外企業等からリモートワークで仕事を受注するフリーランスも対象にしており、住居取得をした場合、最大161万5千円の助成を受けられる様です。(令和6年4月現在)
かなり太っ腹ですね。
ただし、地域によっては交通が不便になり、今度は車が必須となる場合もあります。
車を持たない代わりに高い住居費を払って都市部に住むのか、住居費が安い代わりに車の保有コストが発生する郊外や地方に住むのかはトレードオフです。
自分の生活スタイルや働き方、住居費等から、住む地域は総合的に考える様にしましょう。
地方への移住に対する助成は調べてみると色々ありそうですね。
周辺環境
もしあなたが在宅で仕事をするならば、周辺環境は非常に重要です。
自宅にいることが多いクリエイターは、周辺環境の影響をダイレクトに受けます。
せっかく理想的な活動拠点が見つかったとしても、仕事の時間帯に騒音が酷い等の問題があれば、すべてが台無しです。
仕事にまったく集中できず、かえってストレスになってしまいます。
必ず仕事をする時間帯に下見をして、仕事に影響がでないか確認する様にしましょう。
自宅で仕事ができてしまうが故の悩みですね…。
自宅兼事務所or賃貸事務所
住む地域や建物が決まったら、最後に事務所を自宅と分けるかどうかについて触れていきます。
選択肢としては、自宅を事務所と兼ねるか、自宅とは別に事務所を借りるという手段があると思います。
自宅を仕事場にした場合に考えられるメリット・デメリットは下記のとおりです。
メリット | デメリット |
---|---|
移動時間なし コストカット(家賃・光熱水費等) 家事・育児・介護等との両立 | オンオフのメリハリ 住所の公表 家事案分の根拠 |
また反対に、自宅以外を事務所とした場合は、メリットデメリットが反対になります。
メリット | デメリット |
---|---|
オンオフのメリハリ 住所の信頼性 経費の明確化 | 移動時間 コスト発生(家賃・光熱水費等) 家事・育児・介護との両立難 |
個人的な見解ですが、クリエイター職の場合は、自宅兼事務所で良いのではないかという印象です。
事務所を借りなければならないほど大掛かりな機材を持っている方は少ないでしょうし、住所については、バーチャルオフィス等を契約すれば公表せずに済みます。
オンオフについては、自宅内で厳密に事務所スペースを決めておけばある程度は防げますし、なにより家事案分の計算もしやすいです。
デメリットよりも、メリットの恩恵が大きいのではないでしょうか。
自宅で好きな時に仕事ができるっていうのはいいですね。
自分が仕事がしやすい場所に住もう
今回は、クリエイターが活動拠点を決めるにあたり、どういったポイントを意識していけば良いのかを説明してきました。
住まい探しは人それぞれですので、最適解はありません。
しかし、決めるにあたって、気にしなければならないポイントはたくさんあります。
ポイントごとに自分の現状や考え等を整理しておくことが大切です。
コロナ禍をきっかけに、仕事をする場所の考え方も大きく変わりました。
固定観念に囚われすぎず、自分が創作活動するために最も良い拠点選びをしてください。
ただし、予算はしっかり守る様にしてくださいね。
住む場所を考えるうえで、悩んでいる場合は、相談してみるのも良い方法です。
お問い合わせフォームからご連絡いただければお話をお伺いできますので、周りに相談できる人がいない場合はぜひご連絡ください。
自分のお城選び…よーく考えてみます!