カバーが上場!ファンとして応援したい会社の株を買うべき?

涼香

2023年3月27日にカバーが上場しましたね

涼香

ファンとして株を買って応援したい!

兎月

にじさんじのエニーカラーに引き続き、ついにホロライブのカバーが上場しました

兎月

情報収集していると、推し活として株初心者の方が買っているのを結構見受けられます

兎月

今回は、自分がファンである会社の株を買うという行為について考えていきます

兎月

(ちなみに私はYAGOOの子供を応援するおじさんのネタが好きです)

目次

カバーがついに上場

にじさんじのエニーカラーに引き続き、ホロライブのカバーが2023年3月27日に、グロース市場に上場しました。
これで、国内の2大Vtuber事務所が株式市場に出揃い、今まで以上にVtuberに注目が集まっていくことが予想されます。

ホロライブの人気はすさまじく、一部のファンからは、株を購入し、株主総会に参加する権利のことを「YAGOOのメン限(※)」とまで言われ、Twitterでトレンドに入ったりなど話題性に事欠きません。
※YAGOOとは、カバー㈱代表取締役社長・CEOの谷郷元昭氏のことで、メン限とは、YouTubeにおけるメンバーシップに登録している方のみが観ることができる限定配信のこと。

SNSや掲示板等を見ていると、株初心者の方が推し活として株を購入しているのを見受けられました。
今まで投資に縁のなかった人がホロライブをきっかけに株を買うという現状に、改めてこのコンテンツの影響力を大きさを実感しています。

自分がファンの会社の株を買うべき?

初心者向けの投資の本などで、「自分の応援したい会社の株を買いましょう」といった表記を見かけることがあります。
どうせ株を買うならば、自分が好きで、応援したい会社のを買った方が興味も沸くし、投資と言うものをより身近に感じられると思います。
そのように考えると、おかしなことは何もありませんし、至極当然なことの様に感じます。
今回のカバーの上場のように、投資を始めるきっかけとしては良いと思います。

しかし、資産運用の観点から考えると、ファンだからという理由だけで買うのは少々危険です。
その理由を挙げていきます。

バイアスがかかる

人は、自分が好きなものについては、どうしても好意的なバイアスがかかってしまいます。
ネガティブな要素があったとしても、何かしら理由をつけてポジティブに捉えてしまいます。
まさに「惚れた弱み」というやつですが、これが非常にやっかいです。

投資する際には、自分の中でその投資先に対し、何かしらのシナリオを立てます。
そのシナリオが崩れたとき、「本当に投資を続けてよいのか」を考える必要があります。
しかし、自分が気に入っている銘柄だと、愛着が湧いてしまい、何かしら手放さない理由を探すようになります。

「環境が悪かった」とか「運が悪かった」など、なんの根拠もなく言い出してしまったら、末期です。

視野が狭くなりがち

たいていの会社には、同業他社が存在します。
Vtuber事務所であれば、カバーのほかにエニーカラーがありますし、自動車であればトヨタのほかにホンダや日産などがあります。

自分が投資している会社よりも同業他社の方が良い結果を出していることなどよくあることですが、惚れた会社への拘りが強すぎて、他の会社を見ることをしない人がいます。
業界としては上向きで、他社は株価が上がっているのに、投資先だけは業績不振で株価が下がり続けているにも関わらず、株を保有し続けるということもありがちです。

客観的に見てより良いものがあるのが明らかなのに、視野が狭いせいで、気づくことができない(もしくは、あえて見ない様にしているのかもしれませんが)のは投資として考えると、機会損失でしかありません。

ここで、反面教師として私の実体験をお話します。

私は、タブレット大手の「ワコム」と、クリスタの「セルシス」には投資しないと決めています。
別にこれらの会社が嫌いというわけではなく、むしろ好きな会社です。
自分が絵を描く際は、ワコムのCintiqと、セルシスのクリスタを愛用しており、本当に買ってよかった商品だと思っています。

そういった想いもあり、過去には、ワコムとセルシス(旧アートスパーク)に投資していたこともあります。
デジタル化が進んでいけば、タブレットが当たり前の世の中になるし、昔は本格的にデジ絵を描くには高価なフォトショを使わなければならなかったのに、安価であれだけの機能をもったクリスタはやがてイラストレーターのシェアを独占すると考え、ずっと保有しておけば必ず右肩上がりだと信じていました。

こういった先入観のせいで、下落時もむしろ買い増しのチャンスとどんどん資金を投入するものの下げ止まらず、やがて苦しくなり、売却することになりました。
やっと整理できたと思ったら今度は急騰し、やはり自分のシナリオは間違っていなかったんだと急いで買うも今度は高値掴みをしてそこからまた振り落とされるという感情に振り回されたひどい経験をしました。

しかし、これに懲りず、今回は運が悪かったとなんの根拠もなり理由をつけ、再エントリーを繰り返していました。
結果、この2銘柄については運用成績がプラスになったことがありません。

流石に同じことを何回も繰り返したことで反省し、ワコムとセルシスは相性が悪いと判断し、手を付けない様、マイルールを定めました。

株を買ったお金はどこへ行く?

そもそもですが、株式市場で買った株のお金はどこに行くのでしょうか。
株を買ったお金はその会社に行くと思っている人もいるかもしれませんが、そんなことはありません。
そのお金は、あなたに株を売った人の下へ行くだけです。
そのため、いくらあなたが高い株価で株を購入したとしても、株を売った人が儲かるだけで、会社が儲かるわけではありません。
もし、「会社にお金を回して応援したい!」ということならば、株を買うのではなく、その会社の商品を買い、売り上げに貢献することが一番の近道です。

ファンであることは強みにもなるうる

それでは好きな会社には投資しない方がいいのでしょうか。
そうとも言えません。
そもそもですが、会社の株を買う理由は大きく分けて2つあると思います。

1つ目はただ保有したいだけの人。
先のカバーの例の様に、株を保有すること自体に価値を感じるというならば、投資を目的に買っている訳ではないので好きにしていただいて良いと思います。
株価が上がろうが下がろうが、「カバーの所有者であること」や「YAGOOに会えること」、もしかしたら今後「株主優待で限定グッズがもらえること」などあるかもしれませんが、こういったことに対して満足感を得られるならば目的が達成できていますので、大いに買ってもらって良いと思います。

2つ目は資産形成のために保有している人。
私の例の様に、好きであるからこそ失敗する例もありますが、自分の感情をコントロールできるならば、ファンであることはこれ以上ない強みにもなりえます。

例えばホロライブですが、以前よりもVtuberの認知度が上がってきたとは言え、まだまだ新しい分野であり、一般的に十分に認知されているとはいいがたいです。
何が楽しいのかわからないが投資しているという人も多くいるでしょう。

新たにホロライブを知った投資家からすると、数字等から読み取れる表面的なことはわかっても、船長のトークがどれだけ面白いのか、すいちゃんの歌がどれだけすごいのかといったことは、ずっと見続けてきたファンの皆さんには敵うはずありません。
今後の展望も、皆さんの方がより具体的にイメージできるはずです。
にじさんじと比較したときの強みと弱みも身をもって感じているでしょう。

ファンであると言うことは、その分野における専門家であるということです。
専門家ならではの視点でその会社を分析できるのは、武器となりえます。

好きな会社に投資するならCOOLになれ

投資に必勝法はありませんが、良い成績を残すためには、感情を持ち込まず、淡々と行うことが必要だと思っています。
どうしても好きな会社に対しては思い入れがあるため、感情的になってしまいがちですが、これをコントロールさえできれば、他の人にない強みと言えます。
KOOLになるのではなく、COOLになりましょう。
※元ネタが分からない人は、「ひぐらし KOOLになれ」でググってください。
ただし、できる自信がないならば、そもそも私の様に、初めから投資対象から外すというのも1つの選択肢です。

(注意)新規上場した会社への投資について

この記事を読んで「俺は感情を失っているからカバーへ投資をする」という中二病な方もいるかもしれませんが、一つ注意点です。
カバーに限らず、新規上場したばかりの株は注目度が高く、様々な思惑が入り乱れていますので、今後の成長性等に関係なく、株価が乱高下します。
買うつもりならば、ある程度時間を置き、株価の動きが安定してきてからエントリーすることをお勧めします。
この記事は、特定の銘柄への投資を推奨するものではありませんのでご注意ください。

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