涼香税金って色々種類がありすぎてよくわかりません



クリエイターが知っておかなければならない税金にはどんなものがあるのでしょうか?



税金って難しいしよくわからないですよね



しかし、クリエイターとしてやっていくにあたり避けては通れません



そこで今回は、クリエイターに関係する主要な税金について解説していきます
- フリーランスのクリエイターに関係する主な4つの税金の基本
- 各税金の計算方法
- インボイス制度の留意点
クリエイターに関係する主な税金
税金は法律で定められており、非常に多くの種類があります。
すべてを説明していたらキリがありませんし、多くの人には関係ない税金も多々存在します。
そこでこの記事では、クリエイターに関係する主な4つの税金について、基本的なことを触れていきます。
個々の税金のより詳しい内容については、必要に応じて別記事で解説をします。
なお、今回の記事は法人ではなく、個人を対象としていますのでご注意ください。
| 税金の種類 | 方式 | 相談先 | 納付期限 | 経費 |
|---|---|---|---|---|
| 所得税 | 申告納税 | 税務署 | 3月15日 | ならない |
| 住民税 | 賦課課税 | 区市役所・町村役場 | 6、8、10、1月の年4回 | ならない |
| 個人事業税 | 賦課課税 | 都道府県税事務所 | 8月、11月の年2回 | なる |
| 消費税 | 申告納税 | 税務署 | 3月 | 帳簿の方法による |



これくらいなら覚えられるかも……!
所得税
所得税とは
所得税は、個人が1年間(1月1日~12月31日)に得た所得に対して課税される税金です。
所得税は、申告納税という、自分で計算して申告して納付する方式を取っています。
そのための手続きが多くのクリエイターが頭を抱える確定申告です。
確定申告は、3月15日までに税務署に対して行う必要があります。
なお、所得税は個人に対する税金であるため、経費にはなりません。
所得税の計算方法
所得には様々な種類があり、税額の計算方法も複雑なので、完璧に覚える必要はありません。
実際には確定申告の資料を作成する過程で自動的に計算されますのでご安心ください。
ただ、ざっくりと計算方法を知ることで、節税に繋げることができます。
本来はそれぞれの所得を合算した総所得を求める必要がありますが、今回はわかりやすいように、事業所得のみのクリエイターを仮定して説明します。
事業所得は以下のように計算します。
事業所得=収入ー経費ー(青色申告特別控除)
総所得を求めたら、ここから所得控除という一定金額を差し引きます。
所得控除には、社会保険料控除、生命保険料控除、地震保険料控除、配偶者(特別)控除、扶養控除、基礎控除、医療費控除と言ったものがあります。
総所得から所得控除を差し引いて残った金額を課税所得と言います。
課税所得=総所得ー所得控除
この課税所得に該当する税率を掛けることで、税額が算出されます。
なお、所得税は、所得が増えれば増える程税率が上がる累進課税制度を採用しており、以下の表のとおりとなっています。
| 課税される所得金額 | 税率 | 控除額 |
|---|---|---|
| 1,000円 から 1,949,000円まで | 5% | 0円 |
| 1,950,000円 から 3,299,000円まで | 10% | 97,500円 |
| 3,300,000円 から 6,949,000円まで | 20% | 427,500円 |
| 6,950,000円 から 8,999,000円まで | 23% | 636,000円 |
| 9,000,000円 から 17,999,000円まで | 33% | 1,536,000円 |
| 18,000,000円 から 39,999,000円まで | 40% | 2,796,000円 |
| 40,000,000円 以上 | 45% | 4,796,000円 |
例えば、課税所得が300万の場合は、以下のように計算します。
3,000,000円×10%-97,500円=202,500円
ここからさらに、税額控除という一定金額を差し引きます。
税額控除と有名なものはとして、住宅ローン控除があります。
差し引いて残った金額が最終的に所得税として納付する金額となります。
所得税額=算出税額ー税額控除
所得税の計算は、自分でしなければなりませんが、創作活動をしながら行うのは大変です。
そんな時、会計ソフトを使用すると、負担を大きく減らすことができます。
こちらの記事では会計ソフトについてまとめていますので、導入を検討されている方は参考にしてみてください。





経費や所得控除、税額控除が大きければ支払う税金が抑えられるんですね
住民税
住民税とは
住民税は、定額で課税される「均等割」と、前年の所得に応じて課税される「所得割」等で構成される税金です。
住民税は、所得税と異なり賦課課税という方式を取っており、自分で税額を計算するのではなく、行政側が確定申告の内容を基に計算してくれます。
例年、お住いの区市町村から6月頃に納税通知書を送付されてくるので、6月、8月、10月、1月の年4回に分けて支払います。
なお、所得税同様、個人に対する税金であるため、経費にはなりません。
住民税の計算方法
住民税のうち、「均等割」は所得金額に関わらず、一律で課税されるため、計算は不要です。
「所得割」は、課税所得をもとに計算されます。
所得税と同様に、所得控除や税額控除がありますが、種類や金額に違いがあります。
「所得割」は所得税のような累進課税ではなく、一律10%の税率となります。
なお、確定申告をしていれば、原則、住民税の申告を別途行う必要はありません。
確定申告書のデータが、区市町村へ共有されるためです。
住民税=課税所得×10%ー税額控除



確定申告をしていれば計算してくれるのは楽ちんです!
個人事業税
個人事業税とは
個人事業税とは、前年の不動産所得と事業所得に対して課税される税金です。
クリエイターを想定した記事になりますので、不動産所得については今回は置いておいて、事業所得に対する税金と考えてください。
個人事業税も住民税同様、賦課課税方式を採用しています。
確定申告をしていれば、都道府県税事務所から8月に納税通知書が送付されますので、8月と11月の年2回に分けて支払います。
なお、個人事業税は、所得税や住民税の様な個人に対する税金ではなく、事業に対する税金であるため、経費になります。
個人事業税の計算方法
個人事業税=(事業所得ー事業主控除290万円)×税率
※所得税の計算と異なり、青色申告特別控除は適応されません。
事業税の税率は特殊で、法律で70種類の定められた事業の種類ごとに異なります。
しかし、クリエイターの場合、基本的には5%または0%と考えていただいて問題ありません。
税率は職種ではなく、あくまで事業の種別=仕事の内容で判断されます。
そのため、同じ職種のクリエイターであっても、課税される人もいれば、課税されない人もいたりします。
このあたりは、都道府県ごとの判断にもよるところがあり、一律で整理しきれていないのが現状です。
特に最近は収益を得る方法も多様化しているため、法律が追い付いていない状態です。
実際に東京都も、個人事業税の対象事業の見直しを国に求めています。
東京都や福井県が実際に示した具体的例がいくつかありましたのでまとめておきます。
ただし、都道府県の判断により、必ずこの表の税率が適用されるとは限りませんので、ご注意ください。
| 職種 | 事業例 | 事業の種類 | 税率 |
|---|---|---|---|
| イラストレーター | イラスト制作 | デザイン業 | 5% |
| 電子出版・同人誌販売 | 出版業 | 5% | |
| 漫画家・小説家 | 印税 | ー | 0% |
| 電子出版・同人誌販売 | 出版業 | 5% | |
| Youtuber・Vtuber | 配信 | 広告業 | 5% |
| 企業案件 | 請負業 | 5% | |
| 投げ銭 | ー | 0% |



どれに当てはまるのか判断が難しいです
消費税
消費税とは
消費税は、商品やサービスを買う時に消費者が負担する税金です。
普段コンビニやスーパーで買い物をする際にお店へ何気なく支払っている消費税ですが、クリエイターという立場では、消費税を支払うだけでなく、消費税を受け取り、消費税を納付する義務があります。
消費税は消費者が負担するものであるため、本来は消費者が自分で納付するべき税金なのかもしれませんが、個人が年間でした買い物をすべて記録し、そこから消費税を計算し、納税するというのは現実的ではありません。
そのため、消費税は取引発生時に事業者へ渡し、事業者がまとめた消費税を代わりに支払うという方法を取ります。
消費税はここまで説明した所得税・住民税・個人事業税とは毛色が異なり、所得をベースに計算し、支払う税金ではありません。
所得税同様、申告納税方式を採用しているため、3月中までに自分で計算して税務署へ申告する必要があります。
なお、消費税は帳簿のつけ方(税抜経理方式・税込経理方式)によって経費になるかならないかが変わります。
ちなみに、前々年の売上が1,000万円以下の場合、免税事業者となることができます。
クリエイターで売上1,000万円超えの方は、かなり有名な方かと思いますので、多くの方は免税事業者に該当するかと思われます。
消費税の計算方法(原則課税)
消費税の計算方法は1つではないのですが、原則課税という方法が基本となります。
納付する消費税額=課税売上に係る消費税額ー課税仕入等に係る消費税額
これだけだとわかりづらいので例を出します。
例えば、イラストレーターが企業からイラスト制作(税抜100,000円)の仕事を受けた場合、対価を受け取る際に合わせて消費税(10,000円)を受け取ります。
これは、サービスの提供を受ける企業が本来納税するべき消費税をイラストレーターに渡すという行為になります。
一方で、イラストレーターがイラスト制作の資料とするために本屋で本(税抜10,000円)を買うとする場合、対価を支払う際に、合わせて消費税(1,000円)を支払います。
これは、本を購入したイラストレーターが本来納税すべき消費税を本屋に渡すという行為になります。
この2つに行為を合わせると、イラストレーターは他者から消費税10,000円を預かると同時に、他者へ消費税1,000円を預けていることになります。
つまり、実質イラストレーターの手元にある消費税は差額の9,000円です。
これがイラストレーターが納付する消費税です。
消費税の計算方法(簡易課税)
消費税の計算は、原則課税が基本ではあるのですが、個人がここまでの事務作業をするのは大変であるため、簡易課税という方法も用意されています。
原則課税ではすべての仕入の消費税を控除する一方で、簡易課税は売上の消費税に対してみなし仕入率をかけてざっくり控除します。
納付する消費税額=課税売上に係る消費税額ー(課税売上に係る消費税額×みなし仕入率)
みなし仕入率も個人事業税の様に事業で区分されているのですが、大体のクリエイターに関係しそうなのは「出版」70%、「サービス業」50%です。
実際に仕入に掛かった消費税と売上消費税×みなし仕入率で算出された消費税を比較して、より高い方が多く控除できることになりますので、自分にとって有利になる方を選択しましょう。
インボイス制度
クリエイター界隈でよく話題になるのが適格請求書等保存方式、通称インボイス制度です。
インボイス制度では、買い手が仕入税額控除を行うために、適格請求書(インボイス)の保存が必要となります。
つまり、企業がクリエイターに報酬を支払い、仕入税額控除をするには、クリエイターがインボイスを交付しなければなりません。
しかし、インボイスを交付できるのは、税務署長の登録を受けた適格請求書発行事業者である必要があります。
その登録のためには、課税事業者になる必要があります。
企業は、インボイスがなければ仕入税額控除を利用できないため、その分多く税金を支払う必要があり、損をすることになります。
そのため、インボイス対応ができないクリエイターへの仕事の依頼を控えるのではないかという懸念があります。
すでに1,000万円超の売上があり、課税事業者であるクリエイターであれば影響はありません。
しかし、売上が1,000万円以下で免税事業者であったクリエイターは取引先の動向によっては、「①課税事業者になり消費税を支払う」か「②消費税分値下げをする」という手段を取らざるを得なくなる場合があります。
2026年9月までは80%、2029年3月までは50%インボイスがなくても控除できるという経過措置がありますので、発注側の負担は軽減されています。
しかし、経過措置終了後の発注側が実際にどの程度の影響があるのかは動向を注視していく必要がありそうです。
また、インボイス制度の別の問題として、クリエイターの本名がバレてしまう可能性についても話題にあがります。
インボイス登録事業者は国税庁『適格請求書発行事業者公表サイト』で公開されます。
クリエイターの中には本名でなくクリエイター名で活動する方が多く存在しますが、このサイトで登録番号を検索すると、発行者の氏名にたどり着くことができてしまいます。
その対応策として、媒介者交付特例という制度があります。
本来、2者間で取引をする場合、クリエイターが買い手に対して、自分の登録番号を記載したインボイスを発行しますが、間に媒介者を介する取引の場合に、この制度を使うことで、自分でなく媒介者がインボイスを発行するというものです。
例えば、pixivFANBOXでは、ヘルプセンターにこの制度についての説明があり、利用が可能となっています。
FANBOXでは媒介者交付特例※を活用することで、クリエイターの代わりにピクシブの名義・登録番号で支援者に対してインボイスを発行いたします。
そのため、支援者にクリエイターの登録番号や、付随する名前や住所が公開されることはございません。
媒介者交付特例の利用を希望する場合は、インボイス発行事業者の登録番号ページにて、登録番号を送信していただくようお願いします。
引用:インボイス発行事業者になると、支援者に名前や住所が公開されますか?|pixivFANBOXヘルプセンター
※売り手と買い手の間に媒介者(ピクシブ)を挟み取引が行われる場合に、媒介者(ピクシブ)が売り手の代わりに、インボイスを発行できる制度のことです。
なお、インボイス登録をするために課税事業者になると2年間は免税事業者に戻ることができません。
そのため、インボイス登録をするかは、実際の収入や取引先との関係、匿名性等から慎重に判断をするようにしましょう。



インボイス制度は多くのクリエイターさんに影響がありそうです……
まとめ
今回は、クリエイターに関係する主な4つの税金について説明しました。
確定申告をはじめ、税金のことは難しくて敬遠しがちですが、クリエイターが生計を立てていくうえで、税金は切っても切り離せない存在です。
制度を良く理解しておらず、滞納したり、納付額に過不足が無い様、基本的なことは抑えておくようにしましょう。
税金のことと言えば、税理士さんがスペシャリストです。
困ったことがあれば頼る様にしましょう。
こちらの記事では、クリエイター向けの税理士さんを紹介しています。
税理士さんをお探しの方はぜひご覧ください。


税理士に相談するほどではないけど、税金制度についてお悩みという方は、相談に乗ります。
お問い合わせよりお気軽にご連絡ください。



まずは4つの税金の基本的なことは勉強しておきましょう!








