日経平均が1,000円以上下がっちゃいました…。
新NISA始めてずっと上がってたのにショック…・
こういう時はいったん売った方がいいんでしょうか?
2024年4月19日、日経平均は1,011円35銭(2.66%)安となりました。
新NISAが始まって以来、初めての大きな下げ幅です。
新NISAから投資を始めた人からすると、ずっと上がり調子だったのでびっくりしたのではないでしょうか。
そこで今回は、新NISAで積立中の投資初心者の方向けに、突然の暴落時の対応について説明していきます。
- 暴落時の対応
- 暴落とは
- 暴落は予想できるか
長期・積立・分散ならば放置でOK
新NISAの運用の基本は、長期・積立・分散です。
この運用スタイルの方であれば、暴落は気にせず放置でOKです。
NISAは課税口座と異なり、損失が出たとしても、損益通算や繰越控除ができません。
なお、損益通算とは、利益と損失と相殺すること、繰越控除とは、損失を3年間繰越し、翌年度以降に損益通算することができる仕組みです。
NISAの場合は損が出てもこれらを利用できないため、ただ損するだけです。
短期売買でない限りは、右往左往せず、どっしり構え、戻るのを待ちつつ、買い増していく方が建設的です。
そのままでいいんですね。
下落時はバーゲンセール
ところで皆さんは買い物をするならば高いのと安いのどちらが嬉しいでしょうか。
叩き売りされている粗悪品はともかく、いつもならもっと高値で売られている良い商品が、たまたま安く買えたりすると、嬉しくなりませんか?
暴落はまさにこれで、私はバーゲンセールだと思っています。
投資の原則は「安く買って高く売る」です。
暴落時は、いつもと同じ値段でより多くの量を買うことができますので、お得ですね。
こう考えると、暴落もポジティブに考えられませんか?
一方、投資の格言で、「落ちてくるナイフは掴むな」というものがあります。
落ちてくるナイフを掴んだら大けがしてしまいますよね。
それと同じように、安いと思って買ったら、下落が止まらず買値からもっと安くなってしまい、大損することがあります。
しっかりと底打ちし、上昇に反転したのを確認してから買う様にする必要があります。
しかし、底打ちしたことを確認するのもなかなか難しいですし、新NISAで投資を始めたばかりの方がこれを判断するのはハードルが高いでしょう。
そのため、普段から一定額を買うドル・コスト法で機械的に積み立てをしていくことで、高い時には少量しか買わず、安い時には多く買うことが出来ますので、判断を要することなく、バーゲンセールの恩恵を受けることができます。
バーゲン大好きです♪
そもそも暴落とは
そもそもですが、2~3%程度の下落は暴落ではありません。
大和ネクスト銀行で2000年以降に起きた○○ショックをまとめている記事がありましたので、参考までに見ていきましょう。
イベント名 | 下落幅 | 下落率 |
---|---|---|
ITバブル崩壊 | ▲9,013円 | ▲43.3% |
リーマンショック | ▲7,434円 | ▲51.3% |
東日本大震災 | ▲1,649円 | ▲16.1% |
チャイナショック | ▲5,915円 | ▲28.3% |
コロナショック | ▲7,308円 | ▲30.6% |
こうしてみると、2~3%程度の下落など、誤差の様なものに感じてこないでしょうか。
特に現在は、日経平均自体が40,000円前後ありますので、そのうちの1,000円は小さな数字です。
特段、狼狽えて売却してしまう程の暴落ではないことがお分かりいただけたかと思います。
さすがに50%も減ったらショックで寝込んじゃいそう…。
株価変動の原因
株価が下がる原因は様々ありますが、例として、2024年4月19日の暴落の原因を見てみましょう。
2024年4月19日の日経平均株価は、前日の株価から一時1,300円(3%)を超えて下落、最終的には1,011円35銭安(2.66%)で終了しました。
4月18日に半導体大手のTSMCが決算発表し、2024年の半導体市場の成長見通しを下方修正しました。
また、FRBの利下げ開始も遠のくという見方が強まり、米国の長期金利は上昇しました。
さらに、イランの複数箇所で爆発があったとの報道があり、中東情勢の緊迫化が嫌気されました。
これらを受け、19日の日経平均株価は大きく下落しました。
と、小難しいことを書きましたが、株価はこの様に政治や経済等の様々な要因で変動し、時に複数の要因が重なることで、大きく変動します。
いろいろな理由で変動するんですね。
株価の変動は予想できるか
それでは、こういった株価の変動は予想できるのでしょうか。
ニュース等で情報を得ていれば、「中東との関係があんまり良くない」、「米国が利下げのタイミングを検討している」など、ぼんやりとは把握できます。
しかし、「業界の成長見通し」、「経済指標の結果」、「攻撃のタイミング」などは正直予想しきれません。
そのため、私たち一般の投資家が、世の中の動きを完璧に予想し、投資することは不可能です。
情報を集め、検証し、自分なりの予想をすることが楽しみなのであれば別ですが、出来るだけ手間を掛けず、資産形成をしたいという方であれば、特にここまで考える必要はありません。
別に、世の中で起きていることに興味を持つこと自体を否定しており訳ではありません。
むしろ、こういったことをきちんと理解し、今後相場がどういった方向に向かっていくのか考えること自体はとても大切なことです。
「今後、株価が下がっていくかもしれない」といった心構えがあらかじめ出来ていれば、突然暴落した際も慌てることなく構えていられますよね。
ただ、最大限の利益を得ようとして、「暴落前の頂上のところで売ってやろう」、「暴落後の最安値で買ってやろう」というところまで予想するのは無理ですし、時間の無駄です。
そんなことをしている時間があるならば、絵を描くなり、作曲するなり、配信するなり、クリエイターとして創作活動に時間を割いた方がよっぽど有意義です。
こんなの予想できないです…。
コツコツ積立てよう
今回は、株価暴落時の対応について説明してきました。
新NISAで投資を始めてばかりの人は初めての大きな下落で驚いたかもしれませんが、この程度の下落は良くあることです。
気にする必要はありません。
むしろ、安く買えるいいチャンスだと思うくらいが良いでしょう。
ついつい手放したいと思ってしまうかもしれませんが、ここで手放すのはむしろ悪手です。
株価の変動で一喜一憂するのではなく、コツコツと無心で積立を続けられる様に心構えをしておきましょう。
そうは言っても、投資初心者のうちは不安になることもあるかと思います。
私自身、何度も暴落を経験しながら投資してきましたので、その気持ちは十分に理解できます。
何かご相談に乗れることがあればお話をお伺いしますので、問い合わせフォームからご連絡ください。
暴落時もチャンスだと思ってコツコツ積み立てます!